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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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『方丈の海(再演)』を観劇した

Theatre Group OCT/PASS(以下oct)の芝居「方丈の海」を観劇した。この芝居の音楽を私は作った。この芝居を成り立たせているひとつの要素になれたことを誇らしく思う舞台だった。そして残念なことに本公演は劇団主宰者である石川裕人さんの一周忌の追悼公演でもあるのだった。

書きたいことはたくさんあるが、音楽を作った担当者として書く。本公演の音楽をどのように作り、どのように演奏し、どのように録音したかについては昨年の公演時に書いたのでそちらを参照していただきたい。

OCT/PASS「方丈の海」音楽解説
OCT/PASS「方丈の海」音楽解説 「演奏について」
OCT/PASS「方丈の海」音楽解説 「把握した作品テーマ」
OCT/PASS「方丈の海」音楽解説 「レコーディング後の再構築と音響処理」

再演となると、関わった者としては欲張りになるものだ。もっと違うアプローチや表現があったのではないか…と観劇しながら思ってしまう。実際稽古を見学して、そのことを出演者や演出家と話し合ったりもした。最終的に今回の決定に後悔も不満も無い。DJ Korterとのインプロビゼーションによって構成した音楽は、舞台上ではうまく役者たちの影に隠れていたと思う。まったく同じ音源なのに、聴こえ方が違うのは役者陣や舞台に関わるスタッフのがんばりのおかげだと思う。「方丈の海」の音楽は、最終的には風や雨の音のように、気がつくと聴こえるという程度で良いように思える。「オレの音楽がさぁ…」という感情はほとんど起こらず、この芝居を構成するワンピースになれたことがひたすら嬉しく誇らしい。
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