暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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高橋督の曲をトラック毎に分解して聴く贅沢

友人にしてすご腕のエレクトーンデモンストレータにして「旅プロ仲間」である高橋督のファーストアルバム。いつまで経ってもでき上がらないので手伝うことにした。具体的には「さっさとやれ」とケツを蹴り上げる役目である。

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KORG KRONOSは片づけてしまったようだ。
3万円で売ってくれと言ったが売ってくれなかった

2013年12月24日発売なので、実はかなり切羽詰まっている。それでも具体的に進展しているのだからこれまでに比べれば大躍進である。本作、基本的にはひとり多重録音の世界だが、彼の指向する音楽にはやはり生演奏・生楽器が不可欠。ありがたいことに、今回様々なミュージシャンにお手伝いいただくことになっている。外部のスタジオを使っての録音も予定されているため、それに先立ってデータの現状確認作業を行った。

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そうこうするうちに督母より栗の天ぷらを饗されてしまう。
冷めていたけど極上

と言うのも、実はこのアルバムのミックスダウンは私が行うことになっており、着手できる曲があったらさっさと始めたいと日々切望していたのである。だからあわよくば数曲分のデータをもらって帰ってこられるかも…と私が思っていたとしても決して「望み過ぎ」ではあるまい。だって、(繰り返し書くけど)12月24日発売だよ??だが蓋を開けてみれば、もはや11月と言うのに生楽器ダビングどころかデータが完成している曲も無いのである。そりゃケツを蹴り上げたくもなりますよ(大笑)。

まぁ予定通りに事が進むとは私も考えてはいなかったが、締切は締切である。

ミックスダウンは暁スタジオで行うことになる。となると異なるDAW間(彼はCUBASEで私はLogic)でオーディオデータ移植ということになり、トラック毎にバウンス(エクスポート)作業が必要になる。これは彼にやってもらわねばならない。そこで今できる作業として、全曲の全トラックをひとつひとつ確認していった。例えばドラムトラックひとつ取っても、バスドラ、スネア、ハイハットと言う、いわゆるドラムセットの根幹を成す「3点セット」はそれぞれモノラルファイルで欲しい。しかし効率やミックスの完成形から考えるに、タムはパンニング設定も含めてステレオファイルでもらっておくのが楽であろう。エレキベースのサンプルを使ったベースパートはモノラルでも良いが、ドローン的な役割も担うシンセベースはコーラスエフェクト込みのステレオファイルじゃないと彼のイメージを保持できない、と言った事情があるからだ。ことほど斯様に各曲毎の事情が異なるため、全トラック聴かざるを得ない。「このエレピはステレオで、ウェットでちょーだい」とか「この対旋律のモノフォニックシンセはモノラル、ドライでちょーだい」という私の言葉を彼が全部メモする。

改めて彼の曲をこうやって分解して聴いていると、メロディの素性の良さと高度な職人的打ち込みテクニックがよくわかる。楽しみになるどころか、いただいた役の重さと見えない頂上に嘆息してしまう。

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さらにもう逸品、いや一品。
北海道の新ジャガと鮭なのだが、
ハーブとおろしにんにくをブレンドした
バターが絶品

まだ弾き直したいパートがあったりしてデータは全曲未完成。私の手元にデータが届き始めるのは早くても11月の中旬頃になろう。スケジュールを逆算すると10曲を2週間程度でミックスする見通しになる。加えて生楽器のダビングも平行して行うとなると、どれだけ大変か逆に想像がつかない(笑)。
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