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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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リハーサル。初顔合わせ。

ちゃんと演奏できるメンバー、ちゃんと歌えるシンガー。それらが揃った「歌モノバンド」をやってみないか?というお誘いを受けた。

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服部個人が「エンターテイメント」と言われて思い浮かべるのは、米国調の、いわゆるベタベタな「ショービジネス」系のソレである。ああいう世界で生きていくにあたり、米国の鍵盤弾きというのは、とにもかくにも歌モノの伴奏ができなければ仕事が無いという。同時に「ピアノ弾き語り」とは、おそらく我々の考えるそれよりも相当高レベルのものが求められ、需要も高いのだと想像する。「歌モノの伴奏」とは、つまりそれほどハードルの高い演奏スキルだと考えているのだが、私は弾き語りをするわけではないし、歌モノ伴奏のスキルを磨こうと思っても、そんなわけでひとりでどうなるものでもない。そんなところに今回のお話である。一も二もなく参加させていただいた。

当夜の初リハを敢行するまでには紆余曲折があったわけだが(笑)、いざリハーサルが始まってみれば、濃密で楽しい時間だった。今回のバンド(まだ名前が無い)において、私は全てのメンバーと初顔合わせである。ベースの田村康徳君とは一度だけセッションの場でお手合わせをいただいたが、ドラムでリーダーの波止さん、シンガーのHouさんとは最初の音出しである。初めての顔合わせで音を出す時に気をつけなければいけないのは、弾くこと以前に、相手の言うことを最後まで聞くことだと思う。久しぶりに自分の常識が通用しないリハーサルだった。当然のように指示や提案されるプランが、実は服部の常識とはちょっと違うのだ。リハーサルの前半は全体的に「おお!そうくるか」の連続だった。

逆に言えば、いつもはツーカーで話が通じる相手とばかり音を出していたということでもある。それは効率的ではあるが、何と言うか、脳みその、いつも同じ部分を使っているような感じなのだ。歌モノ伴奏のスキル云々の前に、音楽上のコミュニケーションをスムースに成立させることに気を使うのは久しぶりだった。そして自分にとって、このバンドに参加することで磨く、第一のスキルであるようにも思える。いつもと違う喋り方をする人たちときちんと会話を成立させること。

言いたいことがわかってくると、今度は如何に相手の求めるものを提供できるか?あるいは相手の求めるものを如何に許容できるか合戦になってくる。こうなると演奏することは楽しいねぇ。初手合わせということもあり、全体的にドタバタとした、いっぱいいっぱいなリハーサルだったが、回数を重ねれば緩急自在になるだろう。道は長いが楽しくなりそうだ。よろしくお願いいたします。
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