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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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体育会系バンド

Keyboardist Union Vol.3が終了した。



ご来場93名。寒くて雨が降っている夜にこれだけたくさんのお客様にお越しいただけたことに、まずはただただ感謝である。出演者の皆誰もがお客様との理想的なコミュニケーションを非常に高い意識で実践していた。お客様にそれがどれだけ伝わったかは今の段階ではまだ実感できないが、例え今回その点が及第点だったとしても、このレベルを維持・向上しなくては意味が無い。とは言え昨夜一緒にステージに立ったミュージシャン諸氏については、懸念するどころか他のミュージシャンのマイルストーンに成り得る人々ばかりであったことは言うまでもない。伝えるべき人がいてこそライヴは成立する。もちろん客席のムードも非常に好意的かつ真剣に聴いてくださる方々ばかりで、良い意味で緊張しまた楽しく演奏することができた。改めて感謝申し上げます。

打ち上げは27時にまで及んだ。いや、中締めが27時だったと言うべきか。オレは失礼してしまったが、おそらくさらに続いたものと思われる。言うまでもないが、実に楽しい打ち上げだった。その中である意味ショックなことを指摘されたので敢えて記述しておきたい。

■服部マグロ説
我がSCOのドラマー秋保太郎がヴォーカル菅野智之と語って曰く「服部さんって動いてないとダメですよね」。

オレはマグロかっつ~の(笑)。泳いでないと呼吸できない!う~ん。そうだったのか?動いてないと弾けないのはそうかもなぁ。

■SCO体育会系疑惑
共演した「THE ちゃんもつ」のギタリスト郷家さん曰く「服部さんのバンドはね、力の限り全力で演奏するでしょ?オレはね、もっと演れるけど、でもこのヘンで抑えておくっていうやりかたなのね。だからもし服部さんのバンドにオレが入ったら…(ちょっと長めの間)、疲れるよね」。

爆笑した。確かに力んでいるわけではないが、上記回遊魚説と併せて昨夜の自分の(かつSCO全員の)演奏は「やれるところまでやってやる!」的なものだったかもしれない。

play.jpg
こんな感じ

誤解無きよう書き添えるが、郷家さんのプレイは決して手抜きなのではない。「力まずに必要最小限のプレイをする」ことが如何に到達の難しい境地であるかは、楽器演奏に携わる方ならお分かりいただけよう。Kenobism☆のギタリスト齋藤さんのプレイにもそれは言える。そういうプレイには自分の演奏を主観ではなく客観で見る力が必要になる。それはそうそう簡単に手に入るものではない。ともあれTHE ちゃんもつは文系バンド、SCOは体育会系バンドと分類されてしまった(笑)。文系の極みみたいな意識で生きてきたので、実に意外だった。心の体育会系ってのもあるのね。

セットリストは以下の通り。

1.The Wonder Train(オリジナル)
2.愛飢男(オリジナル)
3.I Wish(Stevie Wonder)
4.君は薔薇より美しい(布施明)
5.カサブランカ・ダンディ(沢田研二)

選曲にあたってのコンセプトはどの曲もファンクネスを内包していること。また最近ライヴの現場で聴けない、そういう日本語の曲を発掘・啓蒙していくこと、である。特に打ち上げの席でも「君は薔薇より美しい」演奏への評価が高かった。本当にたまたま閃いたのだが、実に正鵠を得た選曲だったと自画自賛するものなり。

さて色々気を張りすぎていたのかほとんど写真を撮れなかった。せめて服部の機材全景を。

equipments.jpg

演奏直前にこういう写真を撮っているのもどうかと思うが、リハ時に撮り忘れてしまったので…。手前が親友あにまる君から貸してもらいっぱなしのYAMAHA KX76。奥の4U rack内は上からRoland JV-880、KORG M1REX、特注マイクプリアンプ。ラックの上に乗っているのはRolandのキーボードアンプKC-300。JVは「君は薔薇より美しい」のためだけに使用。あとの曲は全てM1Rのクラビネットの音色だけで演奏した。クラビの音色はM1RのLアウトはKCにダイレクト、RアウトはGuyatoneのオートワウをインサートしてKCに入力。ワウ信号だけでは音色のボディがちょっと痩せてしまうのでダイレクトもミックスしてみたが、これが大正解だった。実に気持ちよい音色になった。あとはYAMAHA PIANICA P-36D。これはaudio-technicaのAT-35(ピックアップマイク)で拾っている。特注マイクプリはそのためだ。本当はこういう乱暴に扱ってしまう可能性の高い現場には持って行きたくないのだが、やむを得ない。

そして怒濤の最終セッション。当日参加した6名の鍵盤奏者が全員ステージ上に上がり、アベレージ・ホワイト・バンドの「Pick Up The Pieces」を演奏した。テーマの後全員でソロをまわしただけなのだが、実に端的にそれぞれの演奏者の個性を反映する内容だった。

自分の演奏者としての財産は、一緒に演奏できるミュージシャンとの絆であると本当に実感する。昨夜一緒に演奏してくれたみなさん、本当にありがとうございました。これからもよろしく。お互い切磋琢磨する仲でいましょう。

そして最後にこのイベントのエンジンを最初にかけてくれたLivehouse ennの星君。ありがとう。君のおかげです。
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| 機材 | 13:31 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

お世話になりました

昨日はお疲れサマでした。
いつもながら、いやいつも以上にパワフルなステージ、感服仕りました。
何よりもこのイベントに参加できたこと、とても感謝しています。
そして多くの刺激を受けて帰りました。
またいつか、是非とも参加させて下さいませ。
きっとリベンジ、いや自分でも納得できるパフォーマンスをお届けすべく、これからもっと精進せねば!

| 幹 アトム | 2009/01/31 20:07 | URL | ≫ EDIT

>>これからもっと精進せねば!
そんなの私も同じですってば!いやいや、本当にお疲れさまでした。たくさん考えることがありました。昨夜あのステージにいられたことを誇りに思っております。

.wavと.avファイル、どうぞよろしくお願いいたします。

| acatsuki | 2009/01/31 21:33 | URL |

EK?

 お疲れ様でした!w

 「曰く(いわく)」が、「EK(イーケー)」に見えました。
 新たな略語かと思いました。(笑)

| たまき | 2009/01/31 22:02 | URL | ≫ EDIT

ネ申と同じヤツね(笑)。

| acatsuki | 2009/02/02 11:36 | URL |















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