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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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及川スタジオ(仮)に見る業務スタジオの本流2015

ドラマー及川文和が建立した新しいスタジオに遊びに行ってきた。ひとことで言うと「業務レベルのスタジオ」になっていた。昨今のレコーディングツールは、デジタル化によってネットワーク信号でやりとりできるようになった。そのためアナログ時代と比べてワイヤリングが実にシンプルである。そのことにまずは驚いた。

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計画段階のあれこれを一度ブログにアップしたが、結局ほぼあの頃もやもやしていたプランがそのまま現実になったようだ。

プラットフォームマシン:MacPro(バケツ)
DAW:ProTools12
インターフェイス
オーディオ:MIDAS M32
MIDI:iConnectMIDI
モニター:EVENTのパワードスピーカー

ドラムセットとグランドピアノが常駐するブースとコントロールルーム(CR)の信号経路は、オーディオの場合ブースに入力ボックス、CRにミキサータイプのコントローラー筐体があって、イーサネットで結線されている。MIDIはまだ結線されていなかったので詳細不明だが、CR側に一台持ち込めばiConnectMIDIに直結できる。アナログ信号もマルチケーブルが引かれている。加えてマイクプリやダイナミック系など最低限のアナログプロセッサーも常備されているので、マイクを初めとしたアナログ機材を持ち込んだりするのも問題無い。ちなみにキューボックスもデジタル、イーサネット経由である。その気になれば16chのミックスが演奏者の手元でできる。グランドピアノにはピックアップマイクが常設されており、音は未確認なれどかなり良いという。定番のセッティングができあがっており、電源を入れれば即座に録音開始できるのは、ホームグラウンドスタジオの最大の利点である。

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ドラムとピアノがブースに常駐と書いたが、加えてKORGのKING KORGとStageVintagePiano SV-1が鎮座していてびっくり。これもスタジオ備品だという。リッチだな、おい。

ブースではバンドリハーサルができる。YAMAHAのモニタースピーカーが天井から吊られており、ヴォーカルも問題無く拡声できる。ベースアンプとギターアンプも備えつけられているので、訪れるミュージシャンは手軽である。

私がオペレートするにはDAWもインターフェイスも覚える事が膨大にあってすぐには手を付けられない。具体的に作業に入ればここは悩みどころだ。この時は具体的に録音する作業はしなかったが、オーナー本人が録音したドラムの音を聴かせてもらったところ、いかにも「デジタルの録り音」という感じではあったが、実に量感のある良い音だった。またEVENTのパワードモニターの低域がずいぶん盛り上がっており、暁スタジオの音との違いに驚いた。自分のCDライブラリの中からリファレンスになりそうな作品を2枚ほど持ち込んでみたが、なかなか手強い。この「耳の切り替え」をどうするかは課題となる。

oikawa2015 - 2

ブースもCRも壁面はダークブルーで統一されており、非常に落ち着く。居心地良いスタジオであることは間違いない。新しいスタジオは自分のものじゃなくても興奮する(笑)。楽しくなってきた。
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