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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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DAWユーザーの終わらせられない病

DAWを使うようになって、音楽のための集中力がどんどん落ちていると実感する日々を送ってきた。いつ終わるとも知れぬ新しいアルバムの制作作業でも、その集中力不足が招く完成遅延と相対することになっている。

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旅プロ2度目のお題、「デートの時に聴かせる曲」で作曲した「crepscule」という曲がある。締切があったせいでいったんは仕上げてweb上でも公開していたのだが、いろいろと煮詰め不足な点がある。時間が経てば経つほど気になって仕方ない。何が良くないのか。改めて曲データを調べてみたところ…。

まずリズムを構成する打楽器音の縦の線が合っていなかった。そんなことが起こり得るのかって?起こるのである。上掲画像はリズム音源のトラックを拡大し、4小節目のアタマにソングガイドを合わせたところ。エディットを重ねてようやく縦線がぴったり合った状態。MIDIデータを走らせつつハードウェアシンセのリズム音源をオーディオ録音していったのだが、このオーディオ録音の時にズレが生じていたようだ。ズレと言ってももはやティック単位の微妙なズレなのだが、各音源のズレを修正していったらとたんにリズムがタイトになった。当然と言えば当然なのだが、おかげで急にトラックがすっきりしてしまった。リズム音源のヨレにはトラックのフォーカスをぼやけさせる効果があるのだなぁ。おかげでリヴァーブがすっきり「聴こえすぎてしまう」。改めてミックスダウンをしなおさなければ…と当方に暮れていたら、さらにプレイでも気に入らない部分が出てきた。

まぁリヴァーブが聴こえすぎるくらいなんだから、個々のプレイが以前より目立って聴こえてしまうのは自明の理。この状態で改めてプレイバックを繰り返し、エンディングのアコースティックギターソロをボツにすることにした。

そこからが長い道のりで(笑)。冒険せずに得意なシンセソロを…と弾いてみたものの2度ボツに。ようやくOKを録り終わったと思ったら、シンセソロのバックにピアノバッキングを足そう!と思いついてしまい、これの録音でまた四苦八苦。挙げ句の果てには「やっぱりディストーションギターも…」と汗だくになってギターを弾く始末。MIDIデータで記録してあとからエディットする方法を取ればもう少し早く終わるのかもしれないが、もはやそういう手法にはあまり興味が持てない。とにかく「録音」なのだ。音を録るのだ。MIDIデータを修正するのじゃ興奮できないのである。

ようやくここまできて録音が終わったのか…?という感じ。あまり四の五の言わずにミックスダウンしてしまうか…。
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