暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

浮気心

同じ例え話を何度もして恐縮だが、コンピュータを使って音楽を作る人にとってのDAWとは、作家に於ける万年筆のようなものだろう。別にこれじゃなくても書けるが、いつもの筆記用具じゃないと調子が出ない、そんな類いのものだと思う。

IMG_0058.jpg
こうじゃないんだよなー


私が今使っているDAWはLogic Pro9で、現行ヴァージョンのX(10)と比べると、ネアンデルタール人とホモサピエンスくらいの違いがある。9からXにヴァージョンアップした際にいくつかの便利機能が新たに追加されたとは言え、基本的には9もXもLogic Pro7が源流だと思われる。Logic Proの、9からXへの、人類に於ける数万年分の進化に相当する変化とは、その見た目、GUIと呼ばれる面である。簡単に言えばダークな色調の今風なものに変わり、ミキサー画面は随分物理フェーダーを模したデザインになった。

これらのことは歓迎したいが、Xに移行した知り合いはフリーズ、ハングアップが9よりも増えたと憤っている。ホストコンピュータの性能にも拠る部分があると思うが、かろうじてインテルMacであるMac Pro(Mid2009)がホストの暁スタジオでは、やはりアプリケーションを走らせること自体が重荷になっている可能性が大きい。

私のようなプライベート作家は、DAW環境を如何にガラパゴス化できるかがむしろ重要。最新OSとアプリケーションの動作実験場となっているMacBook Pro(Mid 2015)を使ったモバイル環境の方に、本家システムとの整合性やLogic Pro9の動作不安が少〜しある程度。別段自己正当化したいわけではなく、現状は身の丈にあっていると言える。

ではあるのだが。出来心でデモ版をインストールしてみたStudio One(PreSonus社)というDAWの音質が、如何にも今っぽいことにショックを受けたことも確かである。初めからEDMに特化したような尖った音質は、Logic Pro9でそれを実現しようとすると、少々コツがいるレベルのものになっている。その音質傾向がいいことかどうかはさて置き、比較的若いリスナーの耳に馴染の良い音で制作できるのは、端的に言って便利だなとは思う。

こういうのを浮気心というのだろうか。選択肢が増えることが吉と出るか凶と出るかはユーザーの気質に拠るだろう。私にはフタマタは向いてないような気がするので、Studio Oneを導入したらそっちに完全移行するのだろう。そうするにはもはやLogic Pro7〜9の操作が身体に染み込みすぎていて、それもためらわれる。
スポンサーサイト

| 機材 | 22:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://acatsukistudio.blog60.fc2.com/tb.php/1170-bf0589e1

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT