2016.08.13 Sat
こだわりが首を絞める(こともある)
このブログではできるだけ初心者やピュアリスナーの人でも読めるよう心がけて書いているのだが、もう少しだけマニアックなDAWの話におつきあいいただきたい。もし読んでわからないことがあったら、コメント欄に質問してくださればわかる範囲でお答えする。
さて今回書くのは同じDAWを使っていても、数年前の自分の素材を今のやり方で作業しようとするといろいろ齟齬があって面倒くさいという話である。←話がもはやマニアック
さて今回書くのは同じDAWを使っていても、数年前の自分の素材を今のやり方で作業しようとするといろいろ齟齬があって面倒くさいという話である。←話がもはやマニアック
自分のソロアルバムの作業をのんびりと進めている。のんびりやっているだけあって、考える時間はたっぷりある(笑)。ある日、数年前に作った曲を今度のアルバムに収録しようと思い立った。実は仮ミックスのような状態で人様に聴かせたこともあったのだが、アルバム収録となったらあの部分もこの部分も気になるなぁ。せっかくの機会だから、ちゃんと自分で満足できるレベルにしておこう…。ということで久しぶりにソングファイルを開いたところまでは良かったが、いろいろと面倒くさいことになっている。
ステレオ録音したピアノが「モノラルトラック×2」になっている!いや、確かにかつてはステレオ録音をそのように処理していた。なぜか。私が所有しているLogic Pro7と9(面倒くさいので以降単にLogicと表記する)では、ステレオファイル、ステレオチャンネルの扱いが若干変わってしまっていて、そこに落とし穴があった。端的に書くと、「7に於けるステレオとはモノラルファイルのペア」という考え方で、8以降はそのモノラルのペアをひとつのファイル(これをインタリーブステレオファイルという)として扱うことを優先するようになった。しつこく書けば、7では「sample」というステレオソースを録音すると、「sample-L.aif」と「samnple-R.aif」と2つのファイルが生成された。しかし8以降では基本的に「sample.aif」というインタリーブステレオファイルが生成される。
テープメディアでの録音経験が長かった私にとっては、「ステレオ=モノラルチャンネルがふたつ必要」という概念と見た目は生理的に腑に落ちるものだった。なので特に不便とも思わずLとRをシコシコと録音し、ミックスしていた。実は好みの問題と同時に、Logic7にはステレオチャンネル(Logicではこれを「ユニバーサル・トラック・モード」と言う)のAUXセンドにちょっとした瑕疵があって、機能的な制限の面からもモノラルファイルを組み合わせてステレオを実現する方がメリットがあったのだ。
だがインタリーブファイルを使う方が何かと便利で有利なことも確かだ。(おそらく)Logic8でその瑕疵が解消されると、9での話だが、ユニバーサル・トラック・モードを解除してスプリットステレオファイルを録音しようとすると、ミキサーのレベルメーターが反応しない(でも録音はできる)という明らかなバグがある始末。こうなると実質ユニバーサルモードでしか使えない。
現在作業している曲は7で作り始めたようで(もはやおぼえてない…)、スプリットしたステレオファイルをふたつのモノラルチャンネルに割り振って鳴らしていたわけだ。ユニバーサル・トラック・モードでの作業にすっかり慣れ切った現在の自分には、これが鬱陶しくて鬱陶しくてたまらない(笑)。幸い各トラックのMIDIデータが残っている曲だったので、改めてステレオトラックを新設し、録音し直すことで簡素化した。作曲時に鳴らしていたハードウェアシンセがまだ健在だからよかったけど、壊れてしまっていたり、手放していたらどうなったことか。
ま、別の音でやるだけですけどね(笑)。面倒なことに変わりは無い。あぁ。
ということで本文はここで終わる。さらに面倒くさいけど、ここで言葉の定義を書いておく。興味ある方はがんばって読んでいただきたい。
DAW:Degital Audio Workstationの略。音楽制作用のアプリケーション。
ファイル:データファイルのこと。録音した音声データ。
トラック:ファイルを時間軸上に置くスペース、概念のこと。DAWのアレンジメントウィンドウでファイルを貼り付ける場所。
チャンネル:ファイルを再生した音声を振り分けて鳴らす音声の通り道のこと。
よく混同されるが、トラックは物理的な区別で、チャンネルは機能的な区別である。レコーダーとミキサーが(仮想でとは言え)統合されたDAWからこの世界に入ってくると、用語の意味が判然としない人もいるだろうから書いてみた。詳しく知りたい人はマルチトラックレコーダー(MTR)とミキサーについて調べてみるとよい。
例えば…
Google検索
「マルチトラックレコーダー ampex」
ステレオ録音したピアノが「モノラルトラック×2」になっている!いや、確かにかつてはステレオ録音をそのように処理していた。なぜか。私が所有しているLogic Pro7と9(面倒くさいので以降単にLogicと表記する)では、ステレオファイル、ステレオチャンネルの扱いが若干変わってしまっていて、そこに落とし穴があった。端的に書くと、「7に於けるステレオとはモノラルファイルのペア」という考え方で、8以降はそのモノラルのペアをひとつのファイル(これをインタリーブステレオファイルという)として扱うことを優先するようになった。しつこく書けば、7では「sample」というステレオソースを録音すると、「sample-L.aif」と「samnple-R.aif」と2つのファイルが生成された。しかし8以降では基本的に「sample.aif」というインタリーブステレオファイルが生成される。
この画像だと
pianoもBrush Drumsも
左と右のファイルがひとつずつある
pianoもBrush Drumsも
左と右のファイルがひとつずつある
テープメディアでの録音経験が長かった私にとっては、「ステレオ=モノラルチャンネルがふたつ必要」という概念と見た目は生理的に腑に落ちるものだった。なので特に不便とも思わずLとRをシコシコと録音し、ミックスしていた。実は好みの問題と同時に、Logic7にはステレオチャンネル(Logicではこれを「ユニバーサル・トラック・モード」と言う)のAUXセンドにちょっとした瑕疵があって、機能的な制限の面からもモノラルファイルを組み合わせてステレオを実現する方がメリットがあったのだ。
だがインタリーブファイルを使う方が何かと便利で有利なことも確かだ。(おそらく)Logic8でその瑕疵が解消されると、9での話だが、ユニバーサル・トラック・モードを解除してスプリットステレオファイルを録音しようとすると、ミキサーのレベルメーターが反応しない(でも録音はできる)という明らかなバグがある始末。こうなると実質ユニバーサルモードでしか使えない。
現在作業している曲は7で作り始めたようで(もはやおぼえてない…)、スプリットしたステレオファイルをふたつのモノラルチャンネルに割り振って鳴らしていたわけだ。ユニバーサル・トラック・モードでの作業にすっかり慣れ切った現在の自分には、これが鬱陶しくて鬱陶しくてたまらない(笑)。幸い各トラックのMIDIデータが残っている曲だったので、改めてステレオトラックを新設し、録音し直すことで簡素化した。作曲時に鳴らしていたハードウェアシンセがまだ健在だからよかったけど、壊れてしまっていたり、手放していたらどうなったことか。
ま、別の音でやるだけですけどね(笑)。面倒なことに変わりは無い。あぁ。
ということで本文はここで終わる。さらに面倒くさいけど、ここで言葉の定義を書いておく。興味ある方はがんばって読んでいただきたい。
DAW:Degital Audio Workstationの略。音楽制作用のアプリケーション。
ファイル:データファイルのこと。録音した音声データ。
トラック:ファイルを時間軸上に置くスペース、概念のこと。DAWのアレンジメントウィンドウでファイルを貼り付ける場所。
チャンネル:ファイルを再生した音声を振り分けて鳴らす音声の通り道のこと。
よく混同されるが、トラックは物理的な区別で、チャンネルは機能的な区別である。レコーダーとミキサーが(仮想でとは言え)統合されたDAWからこの世界に入ってくると、用語の意味が判然としない人もいるだろうから書いてみた。詳しく知りたい人はマルチトラックレコーダー(MTR)とミキサーについて調べてみるとよい。
例えば…
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