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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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山本直子さんのレコーディングに参加

山本直子さんというピアニストの作品作りを手伝うことになった。3曲入りのミニアルバムである。

osakitimes20160906.jpg 
2016年9月6日付
大崎タイムスより



直子さんのお名前は以前から耳にしていて(仙台の音楽関係者シーンなんて狭いもんですよ)、直子さんも私のことを知っていてくださっていた。高橋督のアルバム(エグゼクティブプロデューサーとエンジニアとして参加)を聴き、いっちょ服部に頼んでみるか、となったらしい。

「バンドで1曲、ピアノソロで2曲」という全貌が明らかになると、私は「リズムセクションの録音だけはマイクとその周辺機材が整ったスタジオでやりたい」と提案した。プロジェクト全体がコンパクトなものではあったが、幸いその提案は受け入れていただけた。ミュージシャンが演奏した生楽器の音には、やはり向かいがいがある。

リズムセクション、すなわちドラムとベース、ピアノのトリオを録音したのは仙台市青年文化センターの音楽スタジオと音楽調整室である。この調整室にはSSL Gコンソールが入っており、市民利用施設としては前代未聞のハイクオリティコントロールルームである。マイクも定番のものが揃っており、少なくとも今回のようなセッションなら不足することもほぼない。岸川雅裕君のドラムにはSHURE SM57やSENNHEISER MD-421(初代)などの「超」定番を中心に、トップのL/RにはAKG 414を使った。またマイクもさることながら、マイクプリアンプ(音を拾ったマイクの信号を増幅する装置)はSSLコンソールのものを使ったが、さすがのクオリティで、各トラックの音を単独でチェックしても、普段の自宅機材とは比べ物にならない情報量である。MD-421は黒瀬寛幸君のベースアンプにも使ったが、ラインとのキャラ分けは楽だった。

黒瀧英一郎君のバイオリンと林宏樹君のソプラノサックスは暁スタジオで別日にダビングした。リズムセクションの熱演にダビングチームがどこまで呼応できるか?が勝負だったのだが、ま、その辺は出来上がりを聴いてくださいと言っておこう。

現在は全ての録音が終わり、平行してジャケットデザインも素敵なものができ上がった。ミックスダウンとマスタリングに重責がかかるが、作業そのものがなんだかとても楽しみだ。リリースは10月16日、Jazz&Cafeコロポックル(宮城県栗原市若柳上畑岡原20-6 TEL:0228-24-7975)でのライヴから。曲も演奏も素晴らしい。こういう作品に関われるのは幸せなことだ。
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