暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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MOTU2408MK3 vs.Metric Halo 2882

予てより計画されていたオーディオインターフェイス聴き比べ大会。とうとう暁スタジオにて実施。

服部の音響技術修行の師匠のひとり、SSK師が所有するMetric Halo。すでに業務レベルでは確固たる評価を得ているようだが、実際の音を聞いたことが無い。つまり今夜は暁スタジオデフォルトオーディオI/O、MOTU 2408MK3(以下2408)とMetric Halo Mobile I/O 2882(以下2882)ではどっちが音が良いのよ?勝負の様相を呈していたのである。今夜はなるべくSSK師が普段仕事で使用する環境に近づけたいため、電源やラインケーブルはすべて師の持ち込みの物を使用した。詳細は失念したが、ベルキンのFireWireケーブルなどいずれもブランドものである。聴き比べ勝負としては異例とも思えるが、どれほど両者に差があるのか無いのか、機材個体ではなく環境や配慮の差も考慮したいためこのようにしてみた。

2882.jpg

2882_2.jpg

Logicの自作曲を起ち上げ聴き比べ。まずは

・内部クロック
・48kHz
・1ステレオバスのステムミックス
・アナログアウトをMACKIE.24/8に入力

という条件で両者を比較。明らかに2882の方がハイがくっきり鳴る。この段階で2408はすっかり敗者の烙印を押されることになり、今夜は二度とアサインされることは無かった…。

で、その次にやはり師持参のMutecというブランドのクロックジェネレーターを使用してみる。今度は音像全体がフラットになった感じで、良くも悪くも「お上品」になった印象。師曰く「クラシック向き」な音質と言える。

次に市販CDをAESで入力し、2882のサンプルレートコンバータを経由して聴く。FourplayやDianne Leavesなどを聴いたが、リヴァーブの消え際などがすっきり見渡せて美しい。とにかく倍音の多いアコースティックギターやピアノの輪郭が際立つ。この段階で師はモニターコントロールと化していたMACKIE.24/8に我慢ができなくなったらしく、以後は2882のアナログアウトプットを直接アンプに入力してモニターした。

MACKIE.をスルーしたら一段と音像がしゃっきりした。今夜最大のショックはこのMACKIE.の音質劣化(もう10年以上使ってるしな…)をまざまざと見せつけ(聴かせ)られたことである。



次は2882のコントロールアプリケーションであるMIOコンソールでいろいろ試してみる。ステムミックスではあるが、LogicのミキサーではなくLogicの各トラックをパラレルアウト化し、MIOコンソールでミックスしてみる。実際2408でもアナログパラアウトの恩恵は感じることができるが、この環境でモニターする2882の出音は非常に生々しく、師も「ようやくいかにもマルチを起ち上げました、みたいな感じになったね」とのたまう。実際自分も青年文化センターの音楽調整室のSSL前でモニターしているような錯覚を覚える。繰り返すが2882からはアナログでパラ出ししたのではなく、あくまで内部ミキサーでミックスして1バスアウトで出している音質のことを言っているのである。この段階で差が付くのでは2408に勝ち目は無い。というかアナログミキサーにパラアウトする利点が見つからなくなってしまう。

この後もドラム素材や生楽器素材に2882のプラグインイフェクタをかけて効きを体感。特にコンプレッサーやリヴァーブのふたつ。これはほぼ確実に使うものだが実にクセの無い音質で、クラシック音楽の録音を数多くこなす師には必要な音質だということを実感。さらに特筆すべきなのはEQ。変なクセもなく抜群の効き。音作りよりも補正に使いたくなる印象だが、良いものは良い。

クセの無い音質が必ずしも全ての音楽に向いているとは思わないが、原音に忠実であることが録音やミックスの足を引っ張ることはあるまい。このように原音を再現できるなら、色を付ける場合は入力段で行えば良いことだ(あるいはパラ出ししてプロセスして戻すか)。また最新のアップデートでモニターコントロールも充実したため、もはやミキサーのマトリクス部すら必要ない印象。暁スタジオの場合、シンセの入力はMACKIE.に任せて、ミックスやモニターコントロールをすべて2882とDAWの組み合わせでコントロールできる。これは、もうすでにデジタルミキサー自体必要ないと言っても過言ではない。物理フェーダーフェチである服部ですら、そう思ってしまう。

はい。また欲しい機材が増えました。ちゃんちゃん。SSK師に感謝。
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