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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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サンプリングピアノ道は奥が深い

ようやくS90XSとLogicPro7の接続が落ち着いたので(結局不調の原因は以前エントリーしたとおりMTP AVのバックアップメモリが飛んでいることだと思われる)、淡々と自作のプリプロを進行中。

Logicが起動すると自動的に開くソングデータ(Autoload.lso)は、ユーザーが自由にカスタマイズできるわけだが、当暁スタジオのAutoloadは昨年までのメインピアノ音源Alesis nanopianoのトラックにアサインされた状態で起動する。起動し終わってローカルコントロールをオフっているS90XSの鍵盤を弾くとnanopianoが鳴るわけだ。

nanopiano、やっぱりいいわ。

以前にも書いたように思うが、面白いものでマスターの鍵盤が変るとスレーヴ音源の音の印象も変る。S90XSの鍵盤で弾くnanopianoはKX88で弾いていた時よりも若干シャープになったように感じる。で、この感想そのものがS90XSとKX88の鍵盤同士の比較結果とも一致している。別の言い方をすればS90XSの方が素直に鍵盤が落ちていく感触がある。S90XSを持ち込みつつ鳴っているのはnanopianoっつったら腰砕けるよなぁ(笑)。でもあながち冗談とも言えない。

ま、音源の傾向も違う。S90XSはあくまでもピアノ奏者が鍵盤に向かった時に聞こえる音や、良い環境(ホールの良い席とか)で聴く生ピアノの音を再現しようとしているのに対し、nanopianoはマイクを通して収録され、さらにマルチトラックで再生された時のコンプ/リミッター系とイコライザー処理がすでに施されているような音質なのだ。日常で生ピアノを弾いている人は前者の方が馴染み易いだろうし、私のようにレコードや録音された素材として生ピアノを認識する機会が多い人は断然後者の方が使いでがある。

S90XSを買って一番最初にエディットして記憶させたのが、後者の音作り系の生ピアノ音色。プリセット001番のコンサートグランドのプログラムにEQとコンプレッサーをかけたものだ(あと空間系イフェクトは最小限に)。ライヴステージでバンドでドガーンと音を出す場合、やっぱりちょっとカリカリ言っていたほうが客席に聞こえる(ついでに言えばモニターもしやすい)と思うのだ。

加減が難しいけどね。
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