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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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ノーチラス音楽制作34

今朝はちょっといい話を書こう。昨夜録ってきた太郎君のドラムを早速チェックしてみた。保有マイクの関係からトップに立てたのがBETA57という惨状ではあったが、とにかく最低限必要なものは録れているので、これをなんとかしなければ、という話になる。昨夜太郎君のスタジオでは「とりあえず」Logic純正のチャンネルEQとCompで試してはみたが、まぁ可も無し不可も無しという音であった。寝る時に布団の中で「やはりアレしかあるまい」と考えていたことを実行に移す。

dbx162とapi559である。ハードウェアアウトボードを使うのだ。162はdbxの名作コンプレッサー。559はapiのグラフィックイコライザーで、隠れた逸品である。

ハードウェアアウトボードに信号を送るルーティングは全部できているが、残念ながら当スタジオのオーディオインターフェイスMOTU2408MK3はDAWアウトとオーディオインプットのレイテンシを修正することはできず、アウトボードをかましてのリアルタイムミックスができない(これができればソフトウェア上でAUXインプットを作ってモニタリングしながらミックスできるのだが)。なので効率的ではないが162や559を経由した信号を一度オーディオデータとして録音してしまうしかない。

VUメータやインプット信号のレベルメータを見ながら適当に録ってみる。オリジナルトラックをミュートしてさて聴いてみると…。

全くもってすばらしい。

ドラムにコンプをかけた時特有の「がんばってる感」は絶妙に。デジタルドメインだけで処理している時よりも良い意味で「滲んで」ドラム全体の鳴りが太く豊かに聴こえる。そこに16kと7.5kをブーストした559経由のトラックを加えると、さらにエッジと空気感が足されて「あ、もうこれでいいじゃん」となる。

SpaceDesignerでプレートリヴァーブをうっすらかけてやって、ずぅっと再生して聞き惚れていた。
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