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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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200Hz以下の攻防

FourStepsのミックスのその後。あからさまにベース(楽器の、ね)を強調してドラム全体のコンプもキツめにしたら確かにロックというか、ガッツ2割り増しみたいな感じにはなった。なったがローが暴れているのは動かし難い事実である。暴れているというよりは、何と言うか…。「無秩序」なんだな。バスドラとベースの棲み分けという点でもまだ未達成感がある。

ふと思い立って最終ステレオバスにLogic純正のプラグイン、マルチメーターなるものをインサートしてみた。つまりはスペアナなのだが、溺れるものは藁をも掴むのである。そしたら60Hzあたりに思い掛けないピークというか、塊があることが判明。あ~、その辺かぁ。つ~か、オレのモニター環境だとあまりよくわからないなぁ。アンプとスピーカーの名誉のために書き加えるが、スピーカーの設置状況があまり良くないのである。ローが後ろに飛んで行ってしまうのだ。だからミックス中は時々部屋の後ろの方に移動してローの感じを確認してはいるのだが、今回はそれでも聞き逃してしまったらしい。あぶねえ。

そんなわけで森木啓太のベースの音色作りを最初からやりなおす。何しろ彼は作曲者にして「もうちょっとベースのローを生かして…」と言ってきた本人でもある。DI経由で卓直の音なのだが、本人がOKを出した以上この音色を維持すべきなのだろう。色々やり過ぎてしまった感がある。時間を置いてミックス結果をやりなおす意味もこのことに気がつく程度にはあるということか。ともあれベースの音色は周囲の音に埋没しない方向で、かつ当初のファイルの音色をキープする方向に変える。その上で60Hz以下をカットしてみる。

すると当然バスドラムが俄然存在感を増す。単純にドラムセットのバランスの中でバスドラムを以前より強調したという効果もあるが、よりリズム隊全体がくっきりしたとも言える。その点ウワモノがキーボードとサックスしかなくて良かった。これにギターがいたらもっとややこしいことになる。

さてミックスチェックを待つばかりとなった。あと一曲は差し替えファイルをもらわないと作業できないしな。
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