2006.09.15 Fri
Keyboardist Union@仙台 Live Vol.2
『Keyboardist Union@仙台 LIVE Vol.2』が終了した。あまりそういう風には書いてこなかったが、今年から立ち上がったこのイベントは自分の中で非常に大きなウェイトを占めている。
発想のきっかけは
>キーボーディスト同士は意外と知り合いじゃない
>キーボーディストをフィーチャリングライヴイベントって見たこと無い
だからキーボーディストが集まるイベントをやれば全て解決するじゃん!というお気楽なものだった。いや、正直に言うと、キーボーディストって多重録音で作品作ってる人が多いから、そういう作品集めてコンピレーションCDを作ったら面白いモノができるのではないか、というもっともっと単純なものだった。CD作るんならライヴもやったら楽しいよなぁ、と。そういえば普通に対バンライヴに出ると、キーボーディストって演奏前にしても後にしても、いっつもセッティングでせっつかれてヤレヤレと思っていたのだ。キーボーディストをフィーチュアするイベントなら、4人出演するならキーボードブース4カ所セッティングしっぱなしでもいいんじゃないか!すげぇ!見てみてぇ!という他愛ない発想だったのである。
この思いつきを橋元成朋氏a.k.a.ちゃんもつさんに話したところ乗り気になってくださり、Keyboardist Union@仙台は動き出した。今年の3月の話である。@仙台を付けたのは仙台を拠点に表現活動をしているキーボーディスト、というこだわりを持ちたかったからである。
昨夜はその第2回目のライヴであった。出演は内ヶ崎雅人氏、ひでちう氏、ちゃんもつさん、それに服部である。参加の条件は非常にシンプルで、自作曲を発表している人。つまり鍵盤楽器で表現活動をしている人、である。それさえ満たしていればバンドだろうが打ち込みだろうが弾き語りだろうが構わない。キーボードを使って作られる音楽には自ずとその傾向が宿るはずで、その点を聴衆にもアピールしたいからだ。
昨夜の4名はやはり見事に傾向が分かれていて、内ヶ崎君はこのKeyboardist Union@仙台に参加するにあたって『lemon grass』というバンドを結成し実に繊細な曲を2曲も上梓。敢えて若いメンバーを従えてフレッシュな演奏を聴かせてくれた(ありきたりな表現で申し訳ないが、ほんとうにフレッシュな演奏だったのだ)。若いのに有能なメンバーを集めてくることにも彼のプロデューサー的な才能を感じることができる。そして彼の鍵盤演奏もそういう視点が織り込まれた理知的なプレイだった。
ひでちうさんも個人ユニット『Obscure』名義で参加。シリアスな打ち込みナンバーと完全に観客を置き去りにする絶妙なMCで客席を翻弄したのだった(笑)。こういう表現に振れ幅の大きいパフォーマンスは、私は大好きなのだ。
ちゃんもつさんはお馴染み『マーブル・ポートレート』名義で参加。今回も打ち込みと生演奏を融合させた独自の世界。さすがに20年近く前からこのようなスタイルを追求しているだけあって、揺るぎない世界である。またバンドメンバーがウマイ人ばっかりで客席で見ていると正直「おいおい、こんなウマイ人達ばかり集めて、そりゃ反則だよ」と思ってしまう。
私のバンド、Solid Chamber Orchestraはこのメンバーでの演奏はまだ2回目だが、もう十分こなれている感じで、すでに次のステップに進みたいと思わせる内容だった。私がこのバンドに求めるのは「服部には考えつかなかったアプローチを持ち込んでもらうこと」であり、つまり予想外の演奏をして欲しいという1点なのである。逆に言うとその時演奏しているメンバーがライヴステージの上で科学反応を起こして、その時にしか生まれない音楽が出てきてくれれば良いと思う。私の曲はその科学反応を起こすための触媒に過ぎない、とすら思う。昨夜はそういう感覚が確かにあった。つまり私は自分のバンドに置いてけぼりにされる瞬間があったのだ。
機材的なトピックは特に無いが、ひとつだけ初めての試みがあったので特に書いておく。今回私が演奏したのは鍵盤ハーモニカとYAMAHA KX-76コントロールによるALESIS nanopianoだけという非常にシンプルなセッティングだったのだが、これをキーボードアンプRoland KC-300で鳴らし、マイク(SHURE SM57)で拾ってもらっただけでラインでは出さなかった。つまりはモノラルである。

もうひとりの鍵盤奏者チャーリー工藤は普通にD.I.によるライン鳴らしだったこともあり、音質的に良い対比が取れていた、との評価をいただいた。実際記録されたものを見聞きすると、SM57というマイクの選択が良かったのかどうかが微妙だと思ったが、狭いステージでコンデンサマイクで拾うのも善し悪しなので、今後も研究が必要というところか。
ライヴ終了後の打ち上げもこじんまりとしていたが実に楽しいものだった。改めて自分のバンドのメンバー、そして参加してくれたアーティスト達、会場にお越しいただいたお客様に感謝である。

L to R ひでちうさん、チャーリー工藤さん、内ヶ崎雅人さん、服部、橋元成朋さん
発想のきっかけは
>キーボーディスト同士は意外と知り合いじゃない
>キーボーディストをフィーチャリングライヴイベントって見たこと無い
だからキーボーディストが集まるイベントをやれば全て解決するじゃん!というお気楽なものだった。いや、正直に言うと、キーボーディストって多重録音で作品作ってる人が多いから、そういう作品集めてコンピレーションCDを作ったら面白いモノができるのではないか、というもっともっと単純なものだった。CD作るんならライヴもやったら楽しいよなぁ、と。そういえば普通に対バンライヴに出ると、キーボーディストって演奏前にしても後にしても、いっつもセッティングでせっつかれてヤレヤレと思っていたのだ。キーボーディストをフィーチュアするイベントなら、4人出演するならキーボードブース4カ所セッティングしっぱなしでもいいんじゃないか!すげぇ!見てみてぇ!という他愛ない発想だったのである。
この思いつきを橋元成朋氏a.k.a.ちゃんもつさんに話したところ乗り気になってくださり、Keyboardist Union@仙台は動き出した。今年の3月の話である。@仙台を付けたのは仙台を拠点に表現活動をしているキーボーディスト、というこだわりを持ちたかったからである。
昨夜はその第2回目のライヴであった。出演は内ヶ崎雅人氏、ひでちう氏、ちゃんもつさん、それに服部である。参加の条件は非常にシンプルで、自作曲を発表している人。つまり鍵盤楽器で表現活動をしている人、である。それさえ満たしていればバンドだろうが打ち込みだろうが弾き語りだろうが構わない。キーボードを使って作られる音楽には自ずとその傾向が宿るはずで、その点を聴衆にもアピールしたいからだ。
昨夜の4名はやはり見事に傾向が分かれていて、内ヶ崎君はこのKeyboardist Union@仙台に参加するにあたって『lemon grass』というバンドを結成し実に繊細な曲を2曲も上梓。敢えて若いメンバーを従えてフレッシュな演奏を聴かせてくれた(ありきたりな表現で申し訳ないが、ほんとうにフレッシュな演奏だったのだ)。若いのに有能なメンバーを集めてくることにも彼のプロデューサー的な才能を感じることができる。そして彼の鍵盤演奏もそういう視点が織り込まれた理知的なプレイだった。
ひでちうさんも個人ユニット『Obscure』名義で参加。シリアスな打ち込みナンバーと完全に観客を置き去りにする絶妙なMCで客席を翻弄したのだった(笑)。こういう表現に振れ幅の大きいパフォーマンスは、私は大好きなのだ。
ちゃんもつさんはお馴染み『マーブル・ポートレート』名義で参加。今回も打ち込みと生演奏を融合させた独自の世界。さすがに20年近く前からこのようなスタイルを追求しているだけあって、揺るぎない世界である。またバンドメンバーがウマイ人ばっかりで客席で見ていると正直「おいおい、こんなウマイ人達ばかり集めて、そりゃ反則だよ」と思ってしまう。
私のバンド、Solid Chamber Orchestraはこのメンバーでの演奏はまだ2回目だが、もう十分こなれている感じで、すでに次のステップに進みたいと思わせる内容だった。私がこのバンドに求めるのは「服部には考えつかなかったアプローチを持ち込んでもらうこと」であり、つまり予想外の演奏をして欲しいという1点なのである。逆に言うとその時演奏しているメンバーがライヴステージの上で科学反応を起こして、その時にしか生まれない音楽が出てきてくれれば良いと思う。私の曲はその科学反応を起こすための触媒に過ぎない、とすら思う。昨夜はそういう感覚が確かにあった。つまり私は自分のバンドに置いてけぼりにされる瞬間があったのだ。
機材的なトピックは特に無いが、ひとつだけ初めての試みがあったので特に書いておく。今回私が演奏したのは鍵盤ハーモニカとYAMAHA KX-76コントロールによるALESIS nanopianoだけという非常にシンプルなセッティングだったのだが、これをキーボードアンプRoland KC-300で鳴らし、マイク(SHURE SM57)で拾ってもらっただけでラインでは出さなかった。つまりはモノラルである。

もうひとりの鍵盤奏者チャーリー工藤は普通にD.I.によるライン鳴らしだったこともあり、音質的に良い対比が取れていた、との評価をいただいた。実際記録されたものを見聞きすると、SM57というマイクの選択が良かったのかどうかが微妙だと思ったが、狭いステージでコンデンサマイクで拾うのも善し悪しなので、今後も研究が必要というところか。
ライヴ終了後の打ち上げもこじんまりとしていたが実に楽しいものだった。改めて自分のバンドのメンバー、そして参加してくれたアーティスト達、会場にお越しいただいたお客様に感謝である。

L to R ひでちうさん、チャーリー工藤さん、内ヶ崎雅人さん、服部、橋元成朋さん
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