2011.07.13 Wed
さようならFIreWire・・な日がくるのか?
ニューアルバムのプリプロが終了し、そのままポストプロダクションへ移行すべきなのだが。これまでもグダグダと書いてきたが、オーディオインターフェイス(以下I/F)をグレードアップしたい。今のタイミングは絶好なのだが財布がうんと言ってくれない。
レコーディング作業における音のモニターというのは言うまでもなくとても重要なのだが、そのための機材I/Fは値段も機能もピンからキリまであって選択が難しい。当暁スタジオはアウトボード資産がそれなりにあり、また気持ちよい機材ばかりなのでそれらを活用したいと常々考えている。

地震の時はこのラックだけがホントに心配。画像には映っていないが突っ張り棒で固定してある。
311では何とか踏ん張った

特にdbx162は家宝
そのためI/Fは少なくとも8ch程度の同時入出力ができるようでないと困る。贅沢を言えるなら16chくらい出し入れできるとありがたい。先日TwitterにてUSB仕様とFireWire(IEEE1394)仕様ではどちらが良いのかという考察を連続ツイートしたのだが、再度これをまとめてみる。
私の個人的な考えでは普通のアマチュア、セミアマチュアレベルの楽曲制作においてはUSB2.0仕様のI/Fでも再生不能に陥るようなことは滅多にない。なぜなら曲の最初から最後まで再生し続けるトラック数がそもそも少ないだろうことや、大量のプラグインエフェクトを使うわけでもないからである。むしろそのレベルではI/Fへの転送速度よりもHDDの読み込み速度やCPU性能の方がボトムネックになりがち。従ってプロフェッショナルレベルの機能や音質を求めなければ、USB仕様で充分ということになる。
しかし単純に規格同士を比べると、(特に多チャンネル入出力という意味において)際立った違いがいくつか見られるのも事実である。特に「FireWireはハードウェアが送受信のための専用チップを内臓しており、CPUに負担をかけない」「実測例ではFireWireの方がUSBよりも転送速度が速い(理論値では逆だが)」のふたつは無視できない。Macには最初からFireWire端子が装備されているので問題にならないが(そもそもFireWireという規格の開発・提唱はAppleである)、Windows環境ではこのFireWireに不可欠のチップがネックになっており、特定のメーカーのものを搭載していないと機種によっては認識できなかったり誤動作を起こしたりするという。この相性問題がFireWire普及の足かせになったのは恐らく間違いない。Win環境のユーザーにとってはFireWireとの比較なんてことは最初から発生せず、「USBしか選べない」という現実があったわけだ。
そういうわけでDAWのプラットフォームがMacの場合はより選択肢が多いということになる。FireWire仕様のI/Fは前述のとおり各ハードウェアごとに専用チップを搭載しているので、(それだけが理由ではなかろうが)USB仕様のそれと比べて高価である。また転送速度にアドバンテージがある分多チャンネル入出力となっている製品が多く、その分筐体が大きめになり気軽に持ち歩くとはいかなくなる(と言っても1U程度だが)。ただデメリットのように書いたこれらの特徴は必然的にユーザーを選ぶことになる。多チャンネル入出力やラックマウントできることがむしろ利点というようなユーザーは当然性能=音質を最重要視する。自然とFireWire仕様のI/Fには高解像度・高音質を謳う製品が多い。
実も蓋もない言い方だが、Win環境ならUSB、Mac環境なら自分の作品制作のレベルに沿った選択ができるということになる。またさらに多チャンネルを確実に転送したいということならMADIという規格もあるし、さらなる次世代規格も出てきつつあるはず。同時にFireWireの提唱者であるApple自身が次世代伝送規格ThunderBoltを発表した。搭載したモデルを順次リリースし始めるのは確実である。Appleは技術的に優位と見ればどんなに普及して安定した技術でも容赦なく切って捨てるので、私はFireWireという規格そのものが今後数年でどんどん衰退していくと考える。
レコーディング作業における音のモニターというのは言うまでもなくとても重要なのだが、そのための機材I/Fは値段も機能もピンからキリまであって選択が難しい。当暁スタジオはアウトボード資産がそれなりにあり、また気持ちよい機材ばかりなのでそれらを活用したいと常々考えている。

地震の時はこのラックだけがホントに心配。画像には映っていないが突っ張り棒で固定してある。
311では何とか踏ん張った

特にdbx162は家宝
そのためI/Fは少なくとも8ch程度の同時入出力ができるようでないと困る。贅沢を言えるなら16chくらい出し入れできるとありがたい。先日TwitterにてUSB仕様とFireWire(IEEE1394)仕様ではどちらが良いのかという考察を連続ツイートしたのだが、再度これをまとめてみる。
私の個人的な考えでは普通のアマチュア、セミアマチュアレベルの楽曲制作においてはUSB2.0仕様のI/Fでも再生不能に陥るようなことは滅多にない。なぜなら曲の最初から最後まで再生し続けるトラック数がそもそも少ないだろうことや、大量のプラグインエフェクトを使うわけでもないからである。むしろそのレベルではI/Fへの転送速度よりもHDDの読み込み速度やCPU性能の方がボトムネックになりがち。従ってプロフェッショナルレベルの機能や音質を求めなければ、USB仕様で充分ということになる。
しかし単純に規格同士を比べると、(特に多チャンネル入出力という意味において)際立った違いがいくつか見られるのも事実である。特に「FireWireはハードウェアが送受信のための専用チップを内臓しており、CPUに負担をかけない」「実測例ではFireWireの方がUSBよりも転送速度が速い(理論値では逆だが)」のふたつは無視できない。Macには最初からFireWire端子が装備されているので問題にならないが(そもそもFireWireという規格の開発・提唱はAppleである)、Windows環境ではこのFireWireに不可欠のチップがネックになっており、特定のメーカーのものを搭載していないと機種によっては認識できなかったり誤動作を起こしたりするという。この相性問題がFireWire普及の足かせになったのは恐らく間違いない。Win環境のユーザーにとってはFireWireとの比較なんてことは最初から発生せず、「USBしか選べない」という現実があったわけだ。
そういうわけでDAWのプラットフォームがMacの場合はより選択肢が多いということになる。FireWire仕様のI/Fは前述のとおり各ハードウェアごとに専用チップを搭載しているので、(それだけが理由ではなかろうが)USB仕様のそれと比べて高価である。また転送速度にアドバンテージがある分多チャンネル入出力となっている製品が多く、その分筐体が大きめになり気軽に持ち歩くとはいかなくなる(と言っても1U程度だが)。ただデメリットのように書いたこれらの特徴は必然的にユーザーを選ぶことになる。多チャンネル入出力やラックマウントできることがむしろ利点というようなユーザーは当然性能=音質を最重要視する。自然とFireWire仕様のI/Fには高解像度・高音質を謳う製品が多い。
実も蓋もない言い方だが、Win環境ならUSB、Mac環境なら自分の作品制作のレベルに沿った選択ができるということになる。またさらに多チャンネルを確実に転送したいということならMADIという規格もあるし、さらなる次世代規格も出てきつつあるはず。同時にFireWireの提唱者であるApple自身が次世代伝送規格ThunderBoltを発表した。搭載したモデルを順次リリースし始めるのは確実である。Appleは技術的に優位と見ればどんなに普及して安定した技術でも容赦なく切って捨てるので、私はFireWireという規格そのものが今後数年でどんどん衰退していくと考える。
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