2011.11.03 Thu
いざ録ってみたら音質が明るすぎた話
鈴木雅光君が来訪。先日のレコーディングで機材の不具合からOKの出なかった金管五重奏曲「afternoon signal」という曲の再レコーディング。
ノイズの原因はマイクプリだというところまでは突き止めたので、今回は次善の策、MACKIE.1402-VLZのマイクプリを使用することにした。マイクは相変わらずaudio-technica AT-4040。前回は録音レベルも慎重に設定した結果S/N比が悪くなってしまった。今回は曲の内容も把握していることだし、適正なレベルを目指す。
金管五重奏と言ってもピンからキリまで。この曲はBPMで言えば60以下。非常にゆったりしたテンポの小品で、つまりひとり多重録音でラッパを重ねていくには非常に縦線を合わせにくい。そこで雅光君が採った手は、なんと自分で指揮した映像を持ち込みこれを見ながら重ねていくというもの。Logicのムービー機能を使うのは数年前に大門のライヴ映像用音源のミックスを行った時以来。かなりCPUに負担をかけるけど、便利だ。

自分で自分を指揮する雅光君
さて録音の結果はどうなったか。フリューゲルホルンをPitchShifterで2オクターブ下げてチューバの代用にする、という荒技が祟って、ちょっと微妙な出来である(1オクターブ下げてトロンボーンの代用にしたのはなんとかなったが)。また音質についてもかなり勉強になった。一度録音してみているので、雅光君のラッパの鳴らし方が微妙に違う。要は前回より自信満々な音だったのである。具体的には明るめの音と言おうか…。そこにAT-4040のある意味実直すぎる硬めの音とアメリカンなMACKIE.のマイクプリの性格が加わり、全体的になんか派手で明るい音になってしまったのだ。これには雅光君も驚いていた。
作曲家ご本人としてはもう少し柔らかい音にしたかったらしく、「EQで柔らかくして」と言っていたが、結局この明るい音質の原因は先に書いた「奏者が出した音がそもそも明るい音だった」「マイクとマイクプリの組み合わせも硬めの明るい音質になる傾向があった」ことを説明し、そういう理由で明るい音質の音楽をEQであれこれいじるのはあまり良い結果を生まないのではないか、そういう音質を求めるならそういう音で演奏し、それを色付け無く収録できる機材の組み合わせで録音する方が良いのではないか?とディスカッションしたら納得してくれたようだった。
生楽器の録音は本当に難しいねぇ。
今日になって各トラックを個別に書き出して送ってくれとメールが来たがサボってしまった。ごめん。明日以降に送ります。お疲れさまでした。

自分で各パートの音量をいじってみてる雅光君
※2011.11.05.追記 当の雅光君もブログのエントリーで触れていた。こちら。サンプル音源も聴ける。
ノイズの原因はマイクプリだというところまでは突き止めたので、今回は次善の策、MACKIE.1402-VLZのマイクプリを使用することにした。マイクは相変わらずaudio-technica AT-4040。前回は録音レベルも慎重に設定した結果S/N比が悪くなってしまった。今回は曲の内容も把握していることだし、適正なレベルを目指す。
金管五重奏と言ってもピンからキリまで。この曲はBPMで言えば60以下。非常にゆったりしたテンポの小品で、つまりひとり多重録音でラッパを重ねていくには非常に縦線を合わせにくい。そこで雅光君が採った手は、なんと自分で指揮した映像を持ち込みこれを見ながら重ねていくというもの。Logicのムービー機能を使うのは数年前に大門のライヴ映像用音源のミックスを行った時以来。かなりCPUに負担をかけるけど、便利だ。

自分で自分を指揮する雅光君
さて録音の結果はどうなったか。フリューゲルホルンをPitchShifterで2オクターブ下げてチューバの代用にする、という荒技が祟って、ちょっと微妙な出来である(1オクターブ下げてトロンボーンの代用にしたのはなんとかなったが)。また音質についてもかなり勉強になった。一度録音してみているので、雅光君のラッパの鳴らし方が微妙に違う。要は前回より自信満々な音だったのである。具体的には明るめの音と言おうか…。そこにAT-4040のある意味実直すぎる硬めの音とアメリカンなMACKIE.のマイクプリの性格が加わり、全体的になんか派手で明るい音になってしまったのだ。これには雅光君も驚いていた。
作曲家ご本人としてはもう少し柔らかい音にしたかったらしく、「EQで柔らかくして」と言っていたが、結局この明るい音質の原因は先に書いた「奏者が出した音がそもそも明るい音だった」「マイクとマイクプリの組み合わせも硬めの明るい音質になる傾向があった」ことを説明し、そういう理由で明るい音質の音楽をEQであれこれいじるのはあまり良い結果を生まないのではないか、そういう音質を求めるならそういう音で演奏し、それを色付け無く収録できる機材の組み合わせで録音する方が良いのではないか?とディスカッションしたら納得してくれたようだった。
生楽器の録音は本当に難しいねぇ。
今日になって各トラックを個別に書き出して送ってくれとメールが来たがサボってしまった。ごめん。明日以降に送ります。お疲れさまでした。

自分で各パートの音量をいじってみてる雅光君
※2011.11.05.追記 当の雅光君もブログのエントリーで触れていた。こちら。サンプル音源も聴ける。
スポンサーサイト
| レコーディング | 23:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑