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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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自宅レコーディングの環境構築を考える2012

音楽家の高橋督君が、自身の制作環境のトラブルで四苦八苦しているようだ。その様子を私はブログで逐一読んでいる。現在はWin、Macの両刀遣いの彼だが、音楽環境はWinXPで構築している。今回のトラブルはプラグイン音源とホストDAWのマッチングの問題かと思ったらOSとホストDAWがもういっぱいいっぱいらしい、という状況のようだ。

表層だけ見ればXPから7へのアップグレードとか、マシンそのもののハードウェア的構成のチェックとか、したり顔で言うことはできる。が、事はそんなことではなくコンピュータを使った音楽制作システム構築の要件の核心ということになると思う。

コンピュータを使った音楽制作において唯一最大の注意点とは、安定したOS環境の構築と維持である。不可視常駐アプリなどを排除し、如何にホストDAWにメモリを効率的に占拠させるかという1点だけが重要だ。しかし同時に最大の矛盾点は、今や制作に不可欠になったプラグイン音源やフィジカルコントローラーのドライバなど、わざわざ不安定にさせる要因のインストールを、オーナーが繰り返すことではないか。新しいプラグインを購入した時、新しい便利グッズ(フィジコンなど)を購入した時、せっせせっせと不安定になるための作業をしているわけだ、我々は。

20年以上Mac OS環境で作業している私としては、Winユーザーの涙ぐましい安定化努力を横目で見つつ、とは言え決して盤石ではない我が環境で辛うじて大きなトラブル(Logicが起動しない!とか)もなくやってこれた。マイナーアップデートはけっこうしているが、それでも6年間PowerMac G5、LogicPro 7にささやかなサードパーティ製プラグインという組み合わせでそれなりに安定している。

現在のMacOSもWinも、ユーザーがディープな情報をあまり意識せずに使っているという状況に大差はない。私自身は、少なくともOSとホストDAWの相性のことを気にしなくて良いだけでもMacOS環境を選択する価値はあると思う。あるいはデファクトスタンダードとなったサードパーティ製DAW、Protoolsを使う場合でも、安定化のためのノウハウは充実していると思われる。Win環境を前提に設計されたDAWならともかく、両OS版が出ているDAWはやや信頼性に欠けると勝手に思っているのだが、どうなのだろう。
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