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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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「方丈の海」の音楽を録音する

仙台を中心に活動する劇団Theatre Group OCT/PASSの新作「方丈の海」がまもなく公演される。以前このブログで告知したとおり、服部は音楽を担当させていただくことになったのだが、その旨をエントリーしたきり。あのあとどうなってんのよ!と一部関係者をやきもきさせていたが、去る7月25日に暁スタジオでレコーディングを敢行した。

わざわざこのようなエントリーをアップするには理由がある。ひとりでしこしこ多重録音するのなら毎晩でも作業できる。しかしそういう手法で今回の音楽は作らない。実は前回の作品「風来」に引き続き、ゲストミュージシャンを招いての録音だったのだ。今回お招きしたのはDJ Korter。DJとは言うものの、一風変わった男。いわゆるDJというと誰もが想像するのがブレイクビーツやスクラッチなど、リズムに関連するアプローチ。しかしDJ Korterはそのようなアプローチではなく、ノイズや環境音などをレイヤーし、いわばアトモスフィア(大気・雰囲気)を作ろうとする。前者が時間軸上の支配を目論むとしたら、Korterは空間軸上の支配を目指していると言える。

recwithkorter1.jpg
DJテーブルなんか無いので床置き!

いくつかのモティーフはあったものの、演奏は基本的にインプロヴィゼイションである。Korterは基本的にキーもテンポもまったく気にしていない。ただただ服部が出す音の「呼吸」だけを捉えて音を出してくる。この感覚、服部にとっては普通にミュージシャン同士の演奏で意識する間合いと同じである。従って何かに気を使うわけでもなく、ひたすらそこに漂う音にだけ集中して演奏することができた。うーん。こういうのって久しぶり。

Korter君も演奏を楽しんでくれたようだ。おかげでリラックスと緊張が同居する不思議な音が録音できた。しかしこれで完成ではなく、素材としてこれから加工やオーバーダビングを重ねていくことになる。Korter君ありがとう。

recwithkorter2.jpg 
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| レコーディング | 23:04 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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| | 2012/07/27 13:26 | |















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