2012.08.10 Fri
尺足らず
石川裕人さんからメールが届いた。先日納品した音源に尺足らずが発生したという。あり得る話である。
承知した旨返信したものの、容易ならざる問題である。と言うのも今回の音楽はDJ Korterとの即興セッションで成り立っており、「時間が足りないから弾き足した」ではエモーションやパッションと言った面でおかしなことになる。
とは言えやらねばならない。即興中の感情の動きを再現すること、あるいは感情の動きをそのままに時間だけを伸長することが今回の音源として必ずしも正しいことかどうか、を取りかかるヒントとして考えた。そもそも今回の演奏の大きな特徴として、演奏者同士の「異なる時間軸」がある。通常コンテンポラリー音楽に於ける「時間軸」とはリズム楽器によって提示されるテンポのことなのだが、即興に於いてその時間軸を支配するのは、ただただ演奏者同士の呼吸のみ、である。であるから再現できないし、そこにこそ価値がある。
そういうわけで曲そのものを再構築する方向で作業した。ただ曲の始まり方と終わり方は演出家の選曲動機としてかなり重要だと思ったので、そこは再現するよう留意した。再構築なので単純に倍にはならなかったが、近似値にはなった。ネット経由でお送りして様子見。稽古でどう使われているか見学に行かねば…。
承知した旨返信したものの、容易ならざる問題である。と言うのも今回の音楽はDJ Korterとの即興セッションで成り立っており、「時間が足りないから弾き足した」ではエモーションやパッションと言った面でおかしなことになる。
とは言えやらねばならない。即興中の感情の動きを再現すること、あるいは感情の動きをそのままに時間だけを伸長することが今回の音源として必ずしも正しいことかどうか、を取りかかるヒントとして考えた。そもそも今回の演奏の大きな特徴として、演奏者同士の「異なる時間軸」がある。通常コンテンポラリー音楽に於ける「時間軸」とはリズム楽器によって提示されるテンポのことなのだが、即興に於いてその時間軸を支配するのは、ただただ演奏者同士の呼吸のみ、である。であるから再現できないし、そこにこそ価値がある。
そういうわけで曲そのものを再構築する方向で作業した。ただ曲の始まり方と終わり方は演出家の選曲動機としてかなり重要だと思ったので、そこは再現するよう留意した。再構築なので単純に倍にはならなかったが、近似値にはなった。ネット経由でお送りして様子見。稽古でどう使われているか見学に行かねば…。
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