暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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多重録音の醍醐味

朝起きて、頭の中に何かメロディがあって、そのままピアノに向かって弾いてみるとやはりちゃんと曲になっていて。ということが時々起こる。先日もそういうことがあり、自分としては珍しく半日で6割くらい録音してしまった。メロディはA-B-Aの、しかもほとんどシンコペーションも無いというすごくシンプルなもの。音符も八分音符が中心。BPMは77。

少し前までは曲ができても「録音」という形態でパックするのは最後の最後で、まず誰かと演奏してみたい、この曲を演奏するなら誰と誰が良いだろう、などと妄想を膨らませるところからスタートしていたが、DAWを使った制作作業のスピーディーさもこれはこれで痛快だ。「痛快」も何も、そもそもこういう制作スタイルこそ私のホームグラウンドだったのであり、この速度はかつては日常的に味わっていたのであるが。

とは言え100%打ち込みでは自分自身が納得できないので、ベースを含めたリズムセクション以外は積極的に生演奏のパートが増えた。ここで言う生演奏とはクオンタイズをかけないMIDIデータも含めるが、読んでそのまま、シンセを生演奏して直接オーディオとして録音してしまうという手法である。そしてこれがやはりすごく楽しい。カセットMTRでしこしこ録音していた日々を思い出す。あの頃に比べたら音質も手法も比べ物にならない程向上したが、結局のところ多重録音の楽しみとは、自分の演奏に自分の演奏が乗っかっていくという、現実にはあり得ない事態、ただただその1点だと思う。

曲が出来たそばからインターネットを介して世界中に発信できる現代に於て、何かしらのメディア(CDとかDVDとか)に音データを固着させて自作曲の発表・発信を行う事自体に疑問符が(それも堂々と)付くのは承知しているが、私個人としては複数の曲をこちらの思った順番で並べたもの=アルバムを発表するというのは意味のあることだと思っている。前作「La Passione」は私の音楽人生の総決算的な意味を込めて、私の周囲のミュージシャンに多数参加してもらったのだが、次に作るアルバムは逆になるべくひとりで作りたいと、今現在は思っている。

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