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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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2013年の所信表明

2013年、明けましておめでとうございます。今年もミュージシャン服部をよろしくお願いいたします。

昨年は念願のMetric Halo Mobile I/O 2882とMac Proを手に入れた。つまり制作環境はそれ以前に比べ非常にレベルアップしたことになる。しかし万年筆を買ったからと言って美文家になれるわけではなく、万年筆は単なる道具に過ぎない。楽器もMacも周辺機器もまったく同様で、実は現在すぐに完成させたい曲が無いことの方が深刻な問題だ。

とは言え徐々に新しい曲も生まれてくるだろう。むしろ2013年は「自分はなぜ音楽を作るのか」「何のために演奏するのか」ということを考え煮詰める1年にしてみたい。私にとって音楽を作ることと人前で演奏することはかなり密接に関連があるように思える。人前で演奏することによって音楽脳が活性化し、自身の曲を作る糧のようになっている。

数年前と比べて、私自身がライヴステージに立つことはめっきり減った。そこに危機感がある。必然性のある演奏をしなければ腕はどんどん落ちて行く一方だからだ。そして腕の衰えは自作曲の制作にも影響する。人間、どうしたって弾けるようにしか弾けない。ある日突然自分の能力以上の演奏ができるということは無い。私は作曲家ではないので、自分の演奏ボキャブラリの中からメロディを紡ぐしかないように思える。これは思い込みかもしれないが、正直な感想として書いている。

正直ついでに、もうひとつ書く。私は自分のことにしか興味がない。しかし同じくらいの分量で、自分が人の役に立つなら音楽を通じてでしかないとも思う。これは人様のために音楽を作るということではない。遠回りな言い方をすれば、人様のために自分の興味をねじ曲げたくない、自分の好き嫌いに正直でいたいということであり、正直に作った音でしか人様の役に立てないだろうという予感のようなものがある、となろうか。

40代は不惑と言うが、ようやく惑うところにまで考えが及んだということかもしれない。それもこれも私といっしょに音楽のことを語り合ってくれたり、いっしょに演奏してくださる諸兄、諸先輩のおかげだ。私は音楽的な才能にはあまり恵まれていないと思うが、音楽を通じた人と人のご縁には本当に恵まれていると思う。もはやそういう人と人とのつながりだけで生きているとすら思えることがある。

本当にありがとうございます。いっしょに演奏できることに感謝しつつ無茶ぶりなどするかもしれませんが、よろしくおつきあいください。またご指導ご鞭撻をお願いいたします。

acatsuki2013.jpg
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