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暁スタジオ レコーディング日記

ミュージシャン服部暁典によるレコーディング、ライヴ、機材のよもやま話

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悪者登場!

相変わらず水戸黄門の音楽と格闘中。今夜はいよいよ悪代官と悪徳商人とのチャンバラに至る場、「おうおう!金は用意できたのかよ!」と悪者が登場するシーン直前の場面展開のダンス用の曲。

そもそも水戸黄門を題材とした劇の音楽を作るにあたって、最初のスタッフ顔合わせの席で、私は「時代劇調の音楽や和風の音楽を作るつもりはありません」という意味のことを宣言した。だからこそジャニーズ風のテーマ曲であり、芸妓達の舞の場面でワルツなのである。

今夜作業しているこの場面転換の曲も、発想はHipHop系の跳ねたミディアムテンポのリズムセクションとベースだけ、というアイデアであった。これにタップやクラップを交えてのぞみ苑の方々が踊るのである。

でもまぁ実際にリズムを組んでみるとテンポこそ速いわけではないが、むしろこのテのミディアムテンポでしかもシャッフルしているグルーヴに乗っかるには、日頃こういう音楽に親しんでいることが大きく影響するなぁ、と思い至った。つまり普段このくらいのテンポの曲を聞き慣れていないと、テンポに合わせて体を動かすこと自体が高めのハードルになってしまうように思えた。

ということであっさり方向転換し、bpm140で倍サイズ(体感は32ビートでbpm70)のグルーヴを組んでみた。これくらいのテンポで十人くらいのダンサーがダンダン!とタップを踏んだらかっこいいべ。

でもやはり、このテンポ、グルーヴでのぞみ苑のみんなが楽しくタップできるか不安(笑)。一晩寝かせて振り付けの渡辺リカさんに聴いてもらってから修正しようっと。

さてこの劇を上演する時は私もステージ上で生演奏する。正確には打ち込んでサイズも決まっている曲の特定のパートを手弾きするか、尺もテンポも劇の進行に合わせて変化する生演奏のどちらか、である。後者のスタイルでなおかつリズムセクションも欲しい時に武器になるかと思ってえんどっちから借りてきたのがこれだ。

20061215-groovebox.jpg

一時期こういう機材って流行ったよなぁ。用はリズム系とベース、プラスアルファが一台で全部まかなえて、ある程度リアルタイムエディットも可能、というモロにDJプレイを狙った機材。Roland MC-303。

本日ようやく試運転してみたが、見事に使い物にならなかった(笑)。流行りに乗っかって後出しした機材というのは、時間が過ぎると悲惨だ。楽器としての普遍性の欠片も無い。
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